スウェーデントーチを作る
スウェーデントーチをご存じでしょうか。
アウトドアで、ちょっとした焚き火やコンロになる、丸太のトーチ(たいまつ)です。
ここでは、とても使い勝手のよい小径木(径が細い木)のスウェーデントーチをご紹介します。

スウェーデントーチは、火が丸太の中でコンパクトに収まってくれます。
寒いときにちょっとした暖をとるには良いですよ。
てっぺんが五徳がわりになりますので、ナベやフライパンをおいてちょっとした調理も可能です。

私はいつも40センチぐらいまでの小径木の丸太を使います。
径が12~15センチぐらいまでの材で、スギでもヒノキでも広葉樹でもかまいません。
これぐらいの大きさなら持ち運びが楽です。
※大きすぎると、火力が強すぎてナベやフライパンを焦がしてしまいますからご注意を。
それから予め皮を剥いておくと良いかもしれません。チェンソーを入れるとぼさぼさになって始末が悪いからです。

さて、タテの切り込みを入れるために、スウェーデントーチ介(すけ)を使います。
丸太をタテに切るのは、チェンソーの力で丸太が倒れてしまうので案外難しいものです。
こうした治具を使えば、丸太をタテ置きに固定するのが簡単になります。

チェンソーを入れるところにマーキングしておくと良いかもしれません。
やっぱり、均等に燃え進んで欲しいですからね。
慣れた方には不要かもしれません。

それから、最初は目標の線もちょこっと入れておくと良いかもしれません。
(少々お節介でした)

目標線をめがけてチェンソーを入れました。
切れ込みがまっすぐじゃなく、あまり上手じゃないことがバレバレです。
暖をとるのにあまり関係ありませんから(笑)
着火剤を下のほうに置く方は、最後のあたりを幅広めに切っています。
2センチぐらいの幅があると、着火剤を入れやすくなります。
着火は上面からでもできますので、この辺は好みです。

本日は10本作成しました。
所要時間は2時間ぐらいです。
ずっとチェンソーを動かし続けますので、燃料の予備は十分にもっておくと良いですね。

ちなみに、スウェーデントーチは燃え進んでいくと、このように崩壊していきます。
上にナベなどの調理器具を置く場合はご注意ください。

燃えかすは灰を払うとこんな感じになります。
かすが広がらないので後始末も良いです。
薪にしてもよいですし、ちょっとした庭のオブジェになるかもしれません。
後記
スウェーデントーチの良いところは、簡単に焚き火ができるところです。
火が中心部で燃えますので、少々の風があっても着火してくれます。
また、木が多少湿っていても、着火してくれます。
写真の燃えかすになった木も、半乾き状態でしたが燃えてくれました。
ここで使った丸太は、小径木の間伐材です。
普通なら市場でお値段がつきませんので、山の中に捨て置かれてしまうのではないでしょうか。
こうして使ってみると何か良いことをしているような気持ちになります。
チェンソーを上手くなりたい方にも、スウェーデントーチはいい練習材料になりそうです。
端面をまっすぐ(丸太がまっすぐ立つように)切ることは案外難しいです。
タテにまっすぐ切り進めることも意外に難しいです。
チェンソーの技能向上には良いかもしれませんね。
スウェーデントーチはネットショップなどで買うこともできます。
相場は一つあたり1500円から3000円ぐらい。
同じ量の薪と比べると、割高かもしれません。
ですがチェンソーの手間を考えると妥当なお値段ではないかと思います。
ご自分でもやってみたいと思う方はぜひどうぞ。
丸太はしっかり固定してください。
タテ切りはふだん切らない方向ですので、キックバックなどには十分ご注意ください。