HANAKOの使い方

 

HANAKOは軽架線に対応した搬器です。

ここでは設置から集材までの流れについて説明します。

 

軽架線について知りたい方は「軽架線のガイド(PDF)」をご覧ください。


1.架線と動力を設置する

架線と動力は軽架線の設置方法に従います。軽架線の設置方法を知りたい方は、「軽架線のガイド(PDF)」をご覧下さい。

固定索はHANAKOを掛けられるよう弛緩させ、適当な高さで設置作業ができるようにします。動索は端部にフックがついたロープもお使いになれます。

 

 

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(用語)

固定索:元柱と先柱をつなぎ、レールのように搬器を支持するロープ。主索、本線、親線と呼ぶこともあります

動索:動力から搬器を介して荷につながれ、動力を伝えるロープ。作業索、リフティングラインと呼ぶこともあります

 

(参考)軽架線の設置の仕方をPDF資料にてご案内しています。初めて索張りをされる方はどうぞこちらの資料を参考に行って下さい。「軽架線設置の手引き(PDF)」

 

 


2.HANAKOを取り付ける

HANAKO本体を固定索に載せ、制動部→動索→搬器移動用ロープ→カバーの順に取り付けます。制動部を取り付けると制動力が働き、傾斜のあるところでも停止するようになります。取り付けはノブを締めるだけですので、現場の設置作業ではドライバなどの工具を使いません※。

 

取り付けたら固定索を緊張させ、地上高が確保されているか確認します。

 

HANAKO A2では3倍力までの倍力を使うことができます。図は3倍力の配線です。動索は端部にフックが付いたものでも通せます。ただし2倍力のときは端部がないものに限られます。

 

 

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※固定索ロープの径に対応するため、事前設定にて工具を使った作業(M12ナット締め)が必要になります。


以下は倍力なし・下げ荷の図で説明します。倍力を使用しても上げ荷の場面においても動作は変わりません。

3.空搬器移動(荷の地点に移動する)

空搬器移動用ロープを引き、集材地点までHANAKOを移動します。

  • 下げ荷の場合は、山側への移動となるため、HANAKO自重による負荷が追加されます。
  • 上げ荷の場合は、谷側への移動となるため、HANAKO自重が助けになって負荷が軽くなります。大きな速度がつかないよう力加減に注意します。

 

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引き方

  • 搬器移動用のロープ引っ張ると制動が解除され、移動できるようになります。
  • 手を放すと制動が復活し、HANAKOは停止します。

 

 


4.荷を掛ける

専用クリップを手引きし荷に近づき、荷掛け作業を行います。この間HANAKOは同じ場所に停止します。

 


5.動索を牽引する(横取り)

動力を動かし、動索を牽引します。動索のたるみがとれるや強い制動がかかりますので、HANAKOは動きません。この状態は専用クリップがHANAKOに付くまで続きます。

横取りの最中HANAKOは停止しますので進入角度を指定することができます。

 

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6.動索を牽引する(固定索上の移動)

引き続き動索を牽引し続けます。とくに問題がなければ※運転を止める必要はありません。

専用クリップが本体に付いた状態で、HANAKOと荷はもろとも元側に向かって移動していきます。

 

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※何か問題があり(荷やロープ類の引っ掛かりなど)運転を止めた場合、

  • 動索が緊張していれば、荷は同じ姿勢を保ちます。
  • 動索が弛緩していれば、荷はHANAKOの真下に降下します。

いずれの場合もHANAKOは停止します。運転を再開すれば同じ場所から作業を継続できます。


7.荷を下ろす

目的地に来たら運転を止めます。動索の緊張が保たれていればHANAKOは停止し続け、荷も同じ姿勢を保ち続けます。動索を徐々に弛めると荷は真下に下りてきます。

 

 

 

荷が着地して動索の緊張がなくなってもHANAKOは停止し続けます(HANAKO内蔵の制動補助バネが効いています)。

 

 

荷を外し、フックに玉掛け用ロープをかけ直します。この間もHANAKOは停止し続けます。

 

  一連の作業は完了です。

 

以上、下げ荷の場合の挿絵で説明しましたが、上げ荷の場合もHANAKOは同様の動きをします。 

 

 

 


以下、大切な補足です

滑落防止のしくみ

HANAKOの制動機能は、下げ荷において発生しがちな荷の滑落を防止する役割を果たします。滑落の瞬間の状態①→状態②→状態③の順を追ってこの仕組みを示します。

 

状態①:荷が切り株などの障害物で止まった時、動索を牽引し続けると架線に大きな力がたまります。HANAKOは荷に引き寄せられ、固定索は大きくたわみます。このたわみが、反動のエネルギーになります。

状態②:動索の牽引力が障害物の抵抗力に勝ると、反動で勢いよく荷が飛び出します。しかし荷が少しでもHANAKOに先行するとHANAKOが固定索を強くつかみ(強い制動が効き)、荷の飛び出しを食い止めます。飛び出してから制止するまでの時間は一瞬です。

状態③:荷は再びHANAKOと一緒になって移動します(通常状態に回復)。

 

※(注意)障害物を越えられないと、力の大きさによっては架線が破断したりHANAKO本体の損傷に繋がることがありますので、障害物の存在には気をつけて実施してください。


倍力使用の利点

倍力を使用する効果は動力(動索にかかる張力)を小さくできるだけではありません。HANAKOにかかる合力は「倍力なし」よりもHANAKOを強く停留させる方向に働き、次の利点を生みます。HANAKO A2が登場しこの利点を活かすことができるようになりました。

  • より端上げしやすくなる
  • より滑り落ちにくくなる(下げ荷の場合)

 

 

【注意】制動力は制動部の摩擦力上限によるため、倍力使用によって倍増することはありません。端上げ運搬や空中運搬が可能な荷質量の上限値は合力の向きが変化すると増減しますので、運搬量を希望的観測によって見積もることは避け、使用荷重を守るようにしてください。


制動面の交換

固定索にワイヤーロープを使用する場合、制動部のシューが消耗品となります。シューはワイヤーロープと擦れて摩耗(溝ができる)していきますので、適宜交換を行います。

シューの交換はHANAKOを固定索に掛けたまま、かつ制動部ケーシングを外さずに行うことができます。

 

制動部は消耗品です。使用に応じて、制動面を交換してください。

追加の制動部のご購入はこちらから。

 

 

固定索が繊維ロープの場合は制動部のセットが異なり、同じ制動部を使い続けることができます。したがって消耗品はございません。