ブルーシートがモッコに変身
モッコとは風呂敷のように一枚布で物を包み込んで運ぶ道具です。
モッコは運搬用具の1つです。
モッコは日本語。漢字は「畚」。これでモッコと読むんですね。
さてここでは、ブルーシートをモッコ代わりにして林地残材を運ぶ方法をご紹介します。
林内にはタンコロや枝条など運び出したいものがいっぱいありますよね。
うまく使えば資源になりますし、撤去すれば林は歩きやすくなります。

使い古したブルーシートとPPロープを用意します。
運搬で使うとブルーシートは破れやすいので、新品ではなく古くなったものでかまいません。
そしてブルーシートの両サイドのハトメ穴にPPロープを通して輪っかを作ります。
全周やる必要はありません。両サイドだけでかまいません。
これでモッコができあがりました。

PPロープはあまり強度がありませんので、太さに応じて何重かにして輪っかを作ります。
写真では、径6ミリのものを三重にして輪っかを作りました。
この輪っかは玉掛けロープを通すためですが、直に手運びするときもシート端部が掴みやすくなって快適です。

では、実際に運んでみましょう。
林地残材をモッコ(ブルーシート)にのせたら、片側づつ、玉掛けロープを全ての輪っかに目通しします。
写真の玉掛けロープは、幅25ミリ×長さ1.5メートルのベルトスリングです。
玉掛けロープも目通し(一方のアイをもう一方のアイに通す)して、フックへの掛け口を1つにします。

そしてもう片側にも玉掛けロープ(ベルトスリング)を通します。
両側のベルトスリングを一緒に中央につかみ取ってフックに掛けます。

フックをさらに引くと、玉掛けロープがモッコの両端をすぼませ、林地残材を包み込んでいきます。
シートの上で多少散らかっていてもダンゴのようにまとまってきますので面白いものです。

今回の運搬装置は、森の機械製の搬器HANAKO 300を使いました。
玉掛けロープはその長さが搬器との間隔になります。
玉掛けロープが長すぎると荷物が地切り(地面から離れる)できなくなりますのでご注意ください。

目的地に来たら下ろします。
枝条は1つ1つは軽いですが、たくさんあるのでまとめると嵩張ります。
モッコを使うと嵩張る(かさばる)荷物が運びやすくなることが分かります。
さて以上、ブルーシートをモッコ代わりにする方法をご紹介しました。
ブルーシートは運搬用には作られていませんので、モッコ本来の耐久性はありません。
とても身近な資材ですので、ちょっとした分量の運搬には使えるかもしれません。