あなたは道の無い山に入るとき、尾根から入りますか? 谷筋から入りますか?
地形的には谷筋から入るほうが入りやすいと思うのですが、今回のブログは谷筋を塞ぐ倒木の問題です。

先月(2025年3月)に起きた強風で、スギが倒れ谷筋を塞ぐような形になりました。写真の矢印がそれです。
この谷筋は昨年2024年に倒木を一斉に除去したのですが、月日がたてば別の木々が倒れて谷筋を塞いでいきます。

上手から見下ろした姿です。右側の矢印が例の、谷を塞ぐ倒木です。
左側は、手前のスギの梢が折れて落下したものです。幹がしっかりしていると、梢だけ折れてしまうことがあるのですね。
いずれも強風が原因です。

スギは根こそぎ倒れました。根を見ると、スギは長身の割に根が浅いのだなあと気づきます。
強風に煽られれば、テコの作用で根を引き剥がされてしまうのでしょう。

改めて、あなたは道の無い山に入るとき、尾根から入りますか? それとも谷筋から入りますか?
尾根の始まりは壁のように急になっていることが多く、登りづらいものです。
谷筋は緩やかに始まることが多いので、地形的には入りやすいと思いますが、放置された山林の場合は、谷筋が倒木や藪に塞がれてしまって容易に登っていくことができません。
はっきりした答えを言えなくて申し訳ありません。
日本の山は放置された山林が多く、どこからも簡単に入れない状態になっています。
倒木として一番多いのは、枯れて倒れた「枯損木」(こそんぼく)。
今回の倒木は風によって倒れた「風倒木」(ふうとうぼく)です。
入りやすい山を維持するには、谷筋を塞ぐ倒木の除去が欠かせません。